最新情報!事業者を白紙撤退に追い込んだ出羽三山に住む人々の地域を愛する力!!

 出羽三山で計画された(仮称)山形県鶴岡市風力発電事業は、事業者による白紙撤退により、あっという間の終結を迎えました。

 2020年8月7日の配慮書公告から9月9日の計画白紙撤回表明まで、わずか1か月あまりの出来事でした。

 このたびの結末は、反対活動の初動の早さと住民の皆様の意識の高さにあったのではないかと思います。

 出羽三山は今でも山伏の修行の場である聖地として信仰されています。

 そこへ突然わき上がった計画に、吉村美栄子知事が「ありえない」と語るなど地元が猛反発。

知事以下、市長も商工会も山伏も、そして地元住民の大勢を巻き込む大反対運動を展開されました。


 すぐさま反対の「出羽三山の風車建設に反対する会」が立ち上がり、テレビや新聞による記者会見やホームページ、SNSによる広報活動があり、一気の広がりを見せました。

 多くの厳しい意見書が県内外より事業者に提出され、反対署名もどんどんと集まっていました。


 風力発電事業は、事業者が届け出をすれば止める手段はありません。

 環境アセスメントというものがありますが、それは事業者自身が行うものであり、多少風車の数を減らしたり、規模を縮小することにより、意見に寄り添ったという姿勢を少しでも示せば、どうやってでも出来てしまう代物です。

 出来てしまってからでは取り戻せないものがあると、過去の経験から我々は学習しています。

それ故なんとしてでも止めようと、全国各地で地元住民による反対運動が展開しているのです。

しかし「住民合意が必要」という文言、それだけが地元住民にとっての最後の切り札となっているわけですが、それさえも事業中止の決定打にはならず、「住民の意見はしかと受け止めた」と事業者は強行してきた事例が多いのが現状です。


 ですからこの出羽三山の計画の中止決定の速さにはとても驚いていますし、革新的なことだと思いました。

 「ものわかりのよい事業者でよかった」という地元の感想もありましたが、事業者は山口県の風力発電では地元住民ともめて訴訟にまで発展する事態になっていましたし、この辺りはなんとも言えませんが、とりあえず嬉しい報告です。


前田建設ホームページより転載
https://www.maeda.co.jp/


 この計画の白紙撤回は、全国で同じように反対活動するグループにとっては、とても大きな勇気を与えるものになるでしょう。

 以降、他地域においても、事業者は住民の声の声を反映し、「白紙撤回」を行うことを希望する限りです。

 出羽三山だけが特別なのではなく、各地の自然と歴史、景観はなにものにも代えがたい宝物です。




「風力発電問題」~真実はどこにある?

風力発電への期待は大きく、希望に溢れて見えます。 脱原発、さらには地球温暖化防止への脱炭素(脱火発)を正当理由に掲げ、その動きは加速しています。 地球に優しいクリーンなイメージも固定化しています。 しかし、風力発電の現実は、そうとも言い切れない部分があります。 なぜこれほど多くの反対が起きているのでしょう。 風力発電を悪にはしたくないですが、問題から目をそむけていてはならないはずです。

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